第28章 活動状況
「何かあるの?」
「たぶんだけどね、Re:valeに入ることで家族と何かあったんじゃないかって思って・・・楽しそうにレッスンしてるけど、時々辛そうに思い悩んでるっぽいの千も見たことない?うちは家族仲良いでしょ?」
それが気になってたこと...私の家族も家族仲は良いと思ってる。
姉弟仲も両親との仲も。
百の家も同じく家族仲が良いはず...瑠璃さんと一緒にライブ来てたくらいだから、姉弟仲は絶対に良いはず。
それに、瑠璃さんは万のファン...
記憶の百は家族に反対されていたはずなんだ。
瑠璃さんに万のポジション狙ってたのとか言われたり...
芸能活動を親に反対されたり...
記憶の事は言えないけど、予想できる内容を千にも話した。
「確かに、今日も泊まるの迷ってたね。モモくんなら遠慮がちに喜んで泊まりそうなのに」
「遠慮がちに喜ぶってどんな状況よ・・・」
「ボーッとしてるときあるけど・・・そういう理由だったのかな・・・羨ましいとかそういう感情ってことでしょ?」
「まだ決まったわけじゃないよ?」
「なら、確かめに行こう。僕がモモくんの家調べておくから、一緒に家族説得してあげよう」
「百には内緒だよ?気使うでしょ?」
「そうだね。また、七桜に気付かされた・・・」
「そういうのは言われても気付けない人だっているから、気付けるようになっただけマシだと思うけどね。ちゃんと成長しておるね」
そう話してると、ヘアのドアが鳴った。
「失礼しまーす。七桜さん、ユキさんいませんか?」
「ここにいるよー」
「遥人さんが呼んでました。早く来ないと何とかってワイン飲んじゃうって言ってましたけど・・・」
「げっ!僕、行って来る!」
千は急いでお父さんのところに行っただろうな...
頑張れーと言った声は聞えなかっただろう。
「千はお父さんの娯楽に付き合う係なの」
不思議そうにしてる百に説明をする。
「娯楽ですか?」
「そう、あの2人遅くまで酒飲んでチェスしてるんだよ。うちで誰もやらないから。誰も覚えようとしなかったの方が合ってるかな」
「へぇ、チェスか・・・格好いいですね」
「覚えなくていいよ。餌食になるだけだから・・・百はもう悠斗の餌食になってるけど・・・」
「いえ、全然!俺が弟なので、弟できたみたいで可愛いです」