第27章 新生Re:vale誕生
僕が家に着き少し経つと、チャイムが鳴った。
ドアを開けると、モモくんがいた...
モモくんが来るようになってどれくらい経っただろうか...
数週間な気もするし、もう数ヶ月経ってるきもする。
モモくんは僕に歌を続けて、Re:valeを辞めないでと毎日言い続けている。
1番会いたくなかった人だったし、迷惑で2度と顔を見せるなと酷いことも言ったのに...それでもめげずに毎日、毎日飽きることなく説得しに来ていた。
万を失った傷は癒えてはいないけど、心の奥では嬉しいと思う気持ちも少なからずあった。
七桜だって怪我をして万がいなくなって辛いはずなのに、僕よりもしっかりしてる...
今日、七桜に会ってどんな決断をしても僕を信じると、僕なら大丈夫だと勇気をもらった。
(本当、七桜にもモモくんにもかなわないな・・・)
歌うことを辞めないで、一緒に歌おう、万に会えるように有名になろう、歌い続けよう...どれもモモくんが伝え続けてくれた言葉。
七桜の顔が浮かんだ...僕を信じてくれると...
どれも僕が言ってほしかった言葉。
今まで無音だった僕の世界にメロディーが広がり始めた。
「・・・わかった。・・・いいよ」
僕も意地を張ってただけだった...
僕の言葉を聞いて、号泣し始めるモモくんを慰める。
「モモくん、ありがとう」
君には感謝しかないよ。
モモくんが落ち着きを取り戻し、話しをする。
「さっき、七桜に会って来たんだ。僕がどんな決断をしても信じるって、やりたいことしてもいいって言ってくれたよ。始めはモモくんに会うのが辛かった・・・でも時間が経てば経つほど、モモくんの言葉が耳から離れなかった。それで気が付いたんだ。僕はモモくんと一緒にやりたいんだって。それを七桜に認めてほしかったんだって」
「ユキさん・・・」
「大丈夫。僕のやりたいようにしていいって言ってくれたし、どんな形になっても、これからRe:valeがどんな形になっても一緒にいてくれる。万がいなくなったとき、七桜はいなくならないって言ってくれたし。それで、明日さっそく報告に行こうと思うんだけど、モモくん行ける?」
「はい!」
七桜にはモモくんが一緒に行くことは内緒にして行こう。
ビックリさせよう、モモくんと一緒に。