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月の虜

第12章 君にしかー鶴丸国永ー(裏)


ーー

今日は近侍を連れて、政府へと来ていた。
定期面談…というやつで、報告書の他にヒヤリングや時間遡行軍についてのデータを照会する。
すれ違いが起きないように、だ。
で、今は刀剣についての聞き取りで私一人尋問中。

政府「と、言っても貴女の本丸はさして聞く事もないのですけどね。」

『…それでいいんですか?』

政府「貴女ほど真面目に取り組んでいる審神者は、そういないですよ。
時間遡行軍の調査も、刀剣に対しても。」

…他の審神者って、どうなのよ?
当たり前の仕事をやってるだけなんだけどなぁ。

政府「ま、強いて言うなら早く刀剣と結ばれて欲しいですな。
貴女の力は類稀なるもの。
交神されたら、安泰なんですがねぇ。」

『…なんだか、下世話な方向になってきましたね。』

政府「いないんですか?気になる刀剣。」

…答えないと駄目なのかな。

『そうなったら、報告します。
以上ですよね?
そろそろ、失礼します。』

政府「はい、引き続きよろしくお願いします。」

『はい。』

…居るよ、気になる男士。
ていうか、一応恋仲だわ。

近侍・鶴丸国永

彼が私の愛刀だ。
我が本丸のみんなには周知の仲で、想いが通じてから鶴丸を永久近侍にしてくれた。
まだ、そうなって日が浅いし先のことなんてわからないから報告しないけど。

さて、鶴丸は控室かな?
ノックをして入ろうとしたら、中から楽しそうな話し声が聞こえて来た。

職員「やだ、鶴丸さんたら!
いつも、そんな事をなさってるんですか?」

お…っと。
若い女の子の声だ。

鶴丸「なかなか、面白いだろ?」

職員「私も…鶴丸さんにイタズラされたいなぁ…。」

ー!!!

急に声が色っぽくなった…

鶴丸「おっと!」

ギシッ。

ソファーが軋む音…
そして、布が擦れる音もする。

職員「ね?鶴丸さん。」

鶴丸「おいおい…いいのか?こんな所で。」

職員「いいでしょ?ね?」

鶴丸「どうしようかねぇ。」

職員「ふふっ…。」

ガンッ!!

思い切りドアを開けると、女の職員が鶴丸の上に乗っていた。
彼女のブラウスは上の方のボタンが外れ…
鶴丸の胸元もはだけていた。

あー、おっ始める気・まんまんですか。
私は背を向け、その場から走り去った。

鶴丸「主っ!!」

知るか!
好きにすればいい。





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