第7章 独占欲の満たし方ー三日月宗近ー (裏)
ーotherー
翌朝。
三日月が先に目を覚まし、腕に抱いたを愛おしそうに見つめていた。
「無理を…させたな。」
そっと、柔らかい頬に触れる。
『おはよう、宗近。』
「おはよう。起こしてしまったか?」
『もう、起きないと。』
「身体は辛くないか?」
『…宗近があんなに激しくて、深い愛情の持ち主だったとは知らなかった。』
…ちゃんと、伝わっていたのだな。
そう安心したが、天邪鬼な三日月。
「はて。
俺はいつもに伝えていたつもりだったのだが…
足りなかったか。
どれ…再度伝えようか。」
『えっ…ちょっと…宗近さん?』
「いやいや、俺の愛があんなモノだと思われたら心外だしな。」
『いや、待って!
起きないと!そろそろ、長谷部辺りが心配して…。』
長谷部「主、起きてらっしゃいますか?
どこかお加減でも悪いのですか?」
『ほらっ!!』
さすが忠犬。
朝餉の時間なのに、寝坊した事がないの不在を心配して迎えに来たのだ。
長谷部「主?入りますよ?」
『だっ、だめっ!』
時すでに遅し。
襖を開けて、三日月の背中越しに顔を出したを見て固まる長谷部。
「なんだ、長谷部。
もう、そんな時間か?」
長谷部「なっ…なぜ、三日月が?
なぜに同衾している?
それに、服は…?」
情事の後、そのままの姿で眠っていたから当然なにも着ていない訳で。
『長谷部っ!閉めてっ!!』
「はて。
男女が同じ褥で、着衣していないときたら答えは一つだぞ?長谷部。」
長谷部「みっ、三日月宗近!
そこへなおれっ!!」
『長谷部!そんな大声出したらっ!!』
鶴丸「どうした?長谷部…」
『ほらぁっ!』
長谷部の怒号を聞いた鶴丸がやって来て、長谷部の後ろから部屋を覗く。
鶴丸「あらら。これは、驚いた!
おーい、光坊!赤飯だっ!!」
『鶴丸、やめてー!』
「はっはっはっ。
そうだな、皆に祝ってもらおうか。」
『いやだー!!!』
その日の本丸は、仕事のできる状態ではなく。
祝う者と嘆く者とでめちゃくちゃになった。
ーおわりー