第7章 独占欲の満たし方ー三日月宗近ー (裏)
『宗近…?』
ただ見つめていた俺を不思議に思ったか、不安そうに見つめ返された。
「いや、嬉しくてな。」
慈しむように頬に触れ、ゆっくりと唇を重ねる。
何度か啄むようにして、深く口付ける。
「んっ…。」
柔らかな唇を舌でなぞると、受け入れるように開いた。
舌を絡め、口内を荒らし、先ほど見つけたの弱い所を攻める。
唇から漏れる吐息が色づいてきた。
頬に添えていた手を首筋から胸元へと滑らせると、身体がピクリと反応する。
今度は唇を頬から首筋へと滑らせる。
「っあ……。」
ゾクッ…
初めて聞くの甘い声…
背筋に快感が走る。
声だけでこんな風になっていたら、これから先がどうなる事か…
唇が通った証だと示すように、自分のものだと主張するように、痕を刻む。
丁寧に、焦る気持ちを抑えつけてを愛する。
壊したくない。
己よりも大切な、愛しい子。
じっくりと味わいたい。
それなのに……
『んんっ…あっ……。』
与えられる刺激に指を噛んで耐える姿がいじらしく…
加虐心が疼き、我慢ができぬほど鳴かせてしまいたくなる。
指は脇腹を滑らせ、胸に舌を這わせる。
『あぁっ!』
耐えられずに口から指を外した隙に、の両腕を片手で封じた。
『だめ…っ、宗近…あっ…声…がっ…んんっ!!』
「抑えないで、聴かせてくれ。
結界を張ってある、他の者には聴こえぬ。」
『いつの…間に…。』
「なに、俺はじじいだからな。」
その言葉に、はピクリと反応した。
「どうした?」
『それって…経験豊富、という事ですか?
私以外の方々とも…されているから…。』
と、拗ねたように見上げる。
その姿のなんといじらしい…
無意識なのだろうが、煽られる。
「…俺も人の身を得て長い。
生理的にそうなっても…自ら抱きたいと望んだのは、お前だけだ。」
『…嬉しい。』
そう言い、本当に嬉しそうに微笑むに…
俺は完全に、理性を崩壊させられた。
もう、声など抑える事も忘れる程にしてやろう。
荒々しく口づけをしながら着物を脱がし。
遠慮なしにの感じる所を攻め立てる。
もうの手を離しても声を抑える事もなく。
褥や俺の手を握り締めるだけとなった。
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