第7章 独占欲の満たし方ー三日月宗近ー (裏)
ー三日月宗近ー
いつから俺は…
主を俺だけのものにしたいと思うようになったのか…
真っ直ぐで、こちらを照らすように明るく、花のように可憐だが、芯は強い。
ころころと変わる表情から目が離せない。
主が可愛くて仕方ないんだ。
月の綺麗な夜だった。
寝付けない俺は、本丸の中を歩いていた。
すると、縁側で主が月を眺めながら一人で酒を飲んでいるではないか。
「主、月見か?」
『宗近…ええ。
貴方は眠れないのですか?』
主に近づくと湯上がりのようで。
髪を結い上げ、少し広めに開けた襟から細く白い頸が見える。
普段は隠れているそれが…艶かしくて。
そのまま背後から覆い被さり、吸い付きたい欲求が。
「あぁ、目が冴えてしまってな。」
誤魔化しながら返事をし、隣に座った。
『では、一緒にどうですか?』
と、酒をすすめてくれた。
「いただこう。」
『盃を取ってきますね。』
そう言い、立ち上がろうとした主を止める。
「いや、要らぬよ。」
『?私の盃で飲みますか?』
「いや…そうだな、間違ってはいないか。」
『??』
「こうして…」
主が持っている盃に手を添え、そのまま自分の口に含み…
『Σ!!』
主に口付けて、流し込む。
驚きつつも飲み込んだのを確認してからゆっくりと舌を絡める。
『んっ…!』
柔らかい感覚を楽しみながら主の弱い所を探し、反応した所をじっくりと攻める。
『ん…むね……ちかっ…。』
「なんだ?。」
名を呼んだら、ぐっと体温が上がった。
『名前…。』
「ずっと、と呼びたかった…
かまわぬか?」
『…はい。』
「ありがとう。では。」
体温が上がり力が抜けたを抱き上げ、自室へと移動して褥へと運ぶ。
「このまま…よいか?」
最後の選択を委ねる。
今ならまだ、共寝するだけでいられる。
『…宗近は?』
「ん?」
『宗近は、私でいいの?』
何を言う…
「がいいんだ。お前以外、欲しくなどない。」
『私も…宗近だから……宗近なら…』
自分の中のタガが外れた。
少し潤んだの瞳に、俺が映る。
交わった後、この瞳には俺と同じ三日月が浮かぶ。
俺の独占欲を…どんな風に満たしてくれるだろうな。
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