第20章 愛の囁き※
「中に、出したい」
「んっ…、はぁ…っ…、う……」
「……なんてな」
もはや琴音には聞こえていない。
そんな叶わぬ希望を口にしながら、義勇は腰を動かした。
こみ上げる射精感はもう待ったなし。
ドロドロになった琴音の秘所に肉棒を打ち付けて掻き回した。眉が寄せられて義勇の端正な顔が歪む。
「………っ、………くっ…、」
小さくうめき声を上げて己を引き抜き、琴音の腹の上に射精をした。男根はビクビクと震え、先端から白濁液が何度も吐き出された。
琴音は目を閉じてぐったりとしていた。呼吸も浅い。
「はぁ……、はぁ…、大丈夫か、琴音」
「…………じょ、ぶ」
「おい」
「はぁ……はぁ……」
やり過ぎたかと焦る義勇。
取り急ぎ腹の上の精液を拭き取り、秘所も拭う。そこはびしょびしょだったが血は付いていない。
義勇は琴音の横に寝転がり、頭を撫でた。心配顔で覗き込む。
「無理させた。すまない」
しょんぼりとした顔で謝る。
聞こえているのかいないのか、琴音は目を閉じたまま浅い呼吸を繰り返している。気配からして寝ている感じではない。
義勇はしばらく様子をみた。
少しすると琴音の目が開き、「お水…」と言った。
「わかった」と義勇は答えて着物を羽織って部屋を出ていった。
湯呑に水を入れて義勇が戻ってくると彼女は起き上がろうとしていたが、ごそごそとするだけで全然起き上がれないでいる。
義勇が支えてやり、ようやく身体を起こして水を飲む。
「はぁー……、ありがと」
「大丈夫か」
「力、入んなくなっちゃった」
「そうか。痛みは」
「…………」
「どこが痛い」
「……あちこち」
「ごめん」
やはり二回連続は辛かったかと反省した。
「謝らないで」
「…………」
「えと…、その……」
「……?」
「き、気持ち良かった……から」
琴音が赤くなって恥ずかしそうに俯いた。
「それは、……良かった」
義勇も頬を染めて俯く。
恥ずかしい
さっきまでの自分たちの醜態を思い出して、二人は目を逸らしあった。