第33章 断章　全身全霊チョコレート・パニック！

そう、

これは苦渋を味わったあの日のリベンジマッチ―……





……かもしれないし、

そうでないかもしれない。







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1月も後半に差し掛かり、新年の空気感も落ち着いてきた頃合、単独の任務を終えて少し夜食を食べようと補助監督にコンビニに寄ってもらった時にそれがなずなの目に飛び込んできた。


可愛い……！


なずなが目を奪われたのはバレンタイン特集の雑誌の表紙。
デフォルメされた柴犬やシロクマ、シマエナガのチョコレートが小さな籠から顔を覗かせている写真だ。


来月はバレンタイン。

先月に恋人の誕生日もクリスマスもとある事情でケーキを作れなかった苦い思い出が蘇ると同時に希望の光が射す。


今度は、

今度こそは、


チョコレートを手作りできるかも……！


なずなは迷わずその雑誌を手に取り、夜食用のおにぎりと一緒に購入したのだった。



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