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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第30章 断章 ご飯?お風呂?それとも……?



ああ、ど、どうしよう?

タイミングとしてはバッチリだけど、本当にやるの?

……というか、私にできるの?


なずなは洗濯物を畳みながらあることについて悶々と考え続けていた。




ことの発端は数ヶ月前に高専卒業後について野薔薇に聞かれた時だった。













「なずな、アンタ高専卒業したらどうすんの?寮の部屋借りる?」

ちょうど時間が合い、野薔薇と昼食を食べている中でその質問が出た。


「えっと、都内のどこかに部屋を借りようかなって思ってる」


なずなの意外な答えに野薔薇は目を丸くした。

呪術高専は学校機関としての側面の他に呪術師の任務の斡旋やサポートも行っており、希望すれば学内の部屋を借りられる。

実際その容姿のため外では部屋を借りられないパンダはここに留まっているが、そういった特殊な理由を抜きにしても特に繁忙期の忙しさや任務時の往復時間を考えると学内に部屋を持った方がいろいろと都合が良かったりするのだ。


だがなずなはそうではないらしい。

方向音痴の彼女がそれでも外に出る理由、
野薔薇はピンときてなずなに寄る。


「まさか伏黒と?」

「う、うん……!」

頬を染めて小さく頷いたなずなは嬉しさを抑えられない様子で非常に分かりやすい。

「やったじゃない!どこに住むかもう決まったの?」

「まだ全然……恵くんと休みがなかなか合わなくて部屋探しにも行けてないんだ」


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