第27章 断章 明くる日のお話 ※
一緒に夕飯の後片付けをし、さすがに今日は疲労感も抜けており、昨夜のようなことが起こってはなずな自身の心臓が保たないのもあって入浴は別々に。
なずなが寝室で明日の支度をしていると、風呂から上がった伏黒が入ってくる。
なずなの支度がひと段落したのを見計らって尋ねた。
「なずな、今日はもう休むか?」
これは2人の間での暗黙。
今夜の気分を問うものだ。
別に話し合って決めたわけではないけれど、直接口にするのはお互いに少し気恥ずかしいため、いつの間にかそうやって気分を確かめるようになっていた。
それはさておき、お互い別々の場所で任務続き、そして今日は本当に久しぶりの2人揃っての休日なのだ。
なずなだって伏黒に触れたくて仕方なかった。
だから彼の質問には首を横に振る。
「ううん……まだ、眠くないかな」
ベッドに座ると伏黒がそっとなずなの頬に触れ、軽く口づける。
愛おしげに唇を触れ合わせていると、だんだんと深いものに変わっていく。
頬に触れていた手は耳を通って後頭部へ回され、ゾクゾクとなずなの感覚を刺激する。
下唇をなぞる舌を迎え入れて絡め、熱い吐息を聞いていると、じんと脳裏に快感が広がるようだった。
そのまましばらく口内を優しく侵されるのに身を任せ、柔らかく熱い感触を堪能する。
「ふぁ……、ん……っ」
「っはぁ、なずな……」
深い口づけに夢中になっていると、なずなの寝間着はいつの間にか脱がされ、下着姿にされていた。
長くて綺麗な指が肩、腕となぞっていき、やがて背中へ辿り着き、ブラのホックを外す。