第17章 天国へのカウントダウン21
貴方side
コナン「美緒さんがつけていた、最初の真珠のネックレスが隠されているはずだ…」
すると如月さんは、観念したように微笑み杖の取手を外して杖を逆さにする。
そこからはジャラっと音を立てて、真珠のネックレスが落ちてきた
哀「!」
如月「なぜここに隠したとわかった?」
コナン「音だよ。美緒さんが亡くなる前と後で、微かに杖をつく音が違ったんだ!」
如月「ふ…、まさに探偵の耳だな…」
哀「でも、動機は何?美緒さんが如月さんの絵を買い占め、高く売ったから?」
貴「それなら殺すのは美和さん1人だったはず…」
コナン「ああ。動機は恐らくこのツインタワービルだ!」
哀「え?!」
コナン「アンタの描いた富士山の絵、途中からみんな同じ角度、同じ構図になっていた。あれは、同じ場所から描いたんだよな?!」
新一の問いに、如月さんはポツリポツリと話し始める。
如月さんは、西多摩市の外れに小高い丘を見つけ、そこに長い間通い続けたが歳を取るごとに丘を登るのがキツくなった。
そのため如月さんは5年前に丘を丸ごと買って家を建てたのだと言う
如月「…その窓からは、富士山が一望できるようになっていた…」
そう言うと如月さんは、胸に持っていた墨汁をモップにかける
如月「それをあの女は…」
如月さんは、墨のついたモップを勢いよく持ち上げ…
如月「こうしたんだっ!!」
ダンッ!!
大きな声で叫びながら、自身の描いた富士山の絵が真っ二つになるように黒い線を入れる
哀「…じゃあまさか…あの割られたお猪口って…富士山のこと…?!」
コナン「ああ。富士山をツインタワービルで2つに割られた、この人の怒りのメッセージだったんだよ!」
哀「でも、美緒さんの時、お猪口は割られていなかったわ!」
コナン「あれは連続殺人を偽造させるために置いたものだ。それに富士山は常盤さんで、真っ二つに割られていたからわざわざお猪口を割る必要は無かったんだよ」
如月「…ネックレスの証拠を見つけられた以上、もはや言い逃れはできんな…」
如月さんは、懐から小さな瓶を取り出す
コナン「!させるかよ!!」
気づいた新一が素早く如月さんに麻酔銃を打ち込み、如月さんはパタリと倒れる