第16章 天国へのカウントダウン20
貴方side
そこには、富士山の絵を眺める1つの黒い影がある
哀「誰かいるわ!」
貴「…恐らく、大木さんと美緒さんを殺害した犯人ね」
哀「…え?!」
コナン「ある動機から美緒さん殺害を決意し、美緒さんに真珠のネックレスをプレゼントしたんだ。そのネックレスをつけ、オープンパーティーの壇上で自分の贈った絵を紹介してくれと言って…」
哀「えっ?!それじゃあ犯人は…」
コナン「そう、美緒さんの日本画の先生、如月峰水さんだ!」
新一の時計型ライトによって照らされた顔は、如月峰水さん
如月「キミは確か…」
コナン「江戸川コナン…探偵さ!」
新一は、自分の推理をツラツラと話していく
如月さんが美緒さんにプレゼントしたネックレスにはわざと外れやすい細工がしてあり、如月さんはもうひとつ別のネックレスを用意していた事。
パーティーの時、如月さんはそのネックレスを取り出し富士山の額からカーテンのヒダに合わせて垂れ下げておいた、ピアノ線付きフックを引っ掛けた事。
次に足下の灯を目印に美緒さんに歩み寄り、ネックレスを外して別のピアノ線付きのネックレスを美緒さんにつけた事。
そして新一は、最初の真珠のネックレスの真珠の玉を拾っていたらしい。外さなければそんなものは落ちないだろう
貴「舞台上に置いてあったお猪口は、連続殺人に見せるためのものか」
哀「待って、如月さんには原さんの時にアリバイがあるわ…」
貴「…多分原さんを殺したのは、別の人だと思うよ」
哀「え?」
そして新一は、推理を続ける。
殺しに行った原さんは既に殺されており、アリバイ作りのために既に殺されていた、だから飛び散ったお猪口の破片には血はついて無かったと
大木さんが殺された時の不自然な血の跡のことも、新一は説明をしてくれる。
掛け軸をプレゼントすることを口実に大木さんの部屋を訪れ、油断させたのではないかということだった
如月「…なかなか面白い推理だな、探偵くん。だが、キミの推理には…」
貴「証拠がない…と?」
如月「…ああ。そうだ」
コナン「証拠ならあるさ。その杖の中に!」
如月「っ!」
新一は、如月さんがついている杖を指す