Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第63章 雅若の戦い
雅若視点
ショウひめ さま いっしょ。うれしくて。
あたたかい日。
(なずな。おそいな)
どうしたの? しんぱい……
『外喜殿より、お茶を振る舞いたく。三の丸の屋敷へ……来られたし。 との事にごさいます。私が案内させて頂きますゆえ』
トキ?
(こられたし。なんか、へんだよ)
ショウひめ さま は、トキ より、おえらいのに。
わたし の ひだり手 で、 ショウひめさまの みぎ手をギュってするの……
わたし の ひだり手 を、 ショウひめさま が みぎ手でギュって……
六ねんまえ。おははうえ の こと……おちちうえ さま が、はなして くださった。
( トキに……って)
ショウひめ さま が、たちあがって。へやの そとに でたから。
(わたしも、いっしょに いきます!)
だから、はなさないで!
トキ の へやに ついたけど。
(みはり とめなかったな)
ショウひめ さま が、オト を させないように しょうじ を あけたけど。
(トキ まだ みたいだ)
へや の おくに、ざぶとんが 一まい……こっちには、ざぶとんが 二まい?
わたしは、ざぶとん を もち、ひきずってきて。おく の ざふとんの となりに しいたんだ。(おもたくて もちあがら なかったの)
「ふふ」
ショウひめ さま の わらいごえがした。
だって。 ショウひめ さま? トキ より、おえらいでしょ?
(おとなのにさ。わからないの? トキ?)
ショウ ひめさま の手をひいて。おく のざぶとんに、ならんで すわったんだ……
ゆずなとおゆりだ?
二人は、 まえの ざふとんの 、ななめ うしろの オチャの どうぐ の まえにすわったの。
あ、? トキ もきた。
うしろの ふすま が あいて…… トキ が にらんでる? きがする。