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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第61章 智の戦い


 外喜よ。 自分の後ろで行われている動きを一度たりとも確認しないで……

 振り返えったなら、 こちらを窮地に追い込める事が行われているのに……

 ゆずな殿が、饅頭を一つ懐に入れたぞ。外喜。


 そして、おゆり殿は、お茶と饅頭の乗った皿を外喜の前に置いて。


 翔禾姫と、雅若の前には、 用意周到過ぎだよ。おゆり殿は、部屋より持参して来たのだろね。安全な饅頭を一つ皿に乗せて置いたし。

 その様子を微かに微笑みながら見つめていた 翔禾姫は。


「外喜様。ご一緒に頂きませんか?」

「い、いや、私は今は」


 そんなに焦ったら怪しいぞ。

 私が心の中で突っ込んでいると。


(え?)

 純梨の方? 


 外喜が、 入って来た襖の外に純梨の方の姿が……


 外喜は…… 気付く余裕などないようだ。


 障子戸の外の和也様も気付いたみたいだ。



 そして。

 二人で見つめ合っている 翔禾姫と、雅若……



「ショウカ ひめ……しゃ……さま わたしに おおきいほう くだ……さ……い」

 雅若の言葉に 翔禾姫は、雅若をじっと見つめている……


「そうですね……」

 翔禾姫がそう答えられた瞬間。私は、 事を起こすべく あるものを手に取った……
































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