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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第55章 暗号


次に智は。

「ゆずな殿! 私は急ぎ、翔禾姫と雅若を追い掛けます! 楓希の方様達の居間に向かい、 ボヤ騒ぎの陣頭指揮を頼みたい! と、お伝えした後 、貴女も翔禾姫との雅若元へ! その後は……なずな殿の事は懐紙に認めたゆえ!」

 ゆずなは、溢れる涙を 拭うと。

(なずなの事を鈴様に……智殿は……)

 智への感謝を胸にゆずなは。


「翔禾姫様!雅若様! 今、参ります!」

 己のすべき事胸に、ゆずなは駆け出したのだった。

「おゆり殿……」

 智は、翔禾姫と雅若の部屋に。たまたま居合わせてしまった、おゆりに声を掛けると。

「はい……」

 青ざめた、おゆりが返事をして。

「おゆり殿約束する。 助けるゆえ…… 私が陽動作戦を……」

 おゆりは、小さく頷くと智に指示されたように動くべく、部屋を出て行って……

 智は、 一通り指示を出し終わると。

「翔禾姫!雅若! 今行きます!」

 翔禾姫と雅若を救うべく、部屋を飛び出した……


《雅の夢 東の空へ 吹き翔んだ 時の彼方へ 涙で見送る》

《なずな咲く 西庭悲し 涙雨》


































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