Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第50章 密談
「想定される中可能性が高いのは、外喜に呼び出され、相対する事。翔菜の方様の同じ手口で来る事だ」
(母が……純梨の方は利用された……その為、翔菜の方様への贖罪に苦しまれている……)
潤が、苦しそうな表情で呟くと。
「私達がお助けする為の、対策を練りやすい手口ですが……外喜殿は、第三者からの呼び出しであると嘘を付いてくるかと……」
(翔菜の方が、断れない方の名を使って……翔禾姫様と雅若様も……)
和也も苦し気に呟き。
「外喜殿が一言命令すれば、持女達は部屋を退室せざるを得ない。守りの手薄を狙ってくるかと」
(その中、姉一人残された……なずな殿が狙われたら……)
智は、声と身体が震えるのをとめられなかった。
「怖じけ付いてる場合じゃないよな。我々が六年前の事を探り出したり、殿様の動きの変化に、外喜が危機感を抱いて、自分の命令に従う者達に働き掛けをしているのは、分かっているのだから」
潤の言葉に。
「はい」
「はい」
和也と智は答えると。
三人で想定される事態に備える為の、役割や方法を話し始めたのだった。