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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第39章 守るべき家族の為に……


「純梨の方様…… 大切なお方をと守りたいがゆえに我を忘れてしまう所でした。 実は、私、懐妊致しましたの。 まだ、殿に話してないのですけどね。 殿と共に守るべき家族が増えたのに。壊されてしまうかもしれない……という恐怖に……『私』を優先してしまいました。純梨の方様。外喜殿は、貴女と潤様の為と動いてるようで、自分の野心の為に動かれている。これでは、潤様がいつか、傷付いてしまわれます。私は、翔禾姫と生まれて来る子供を守ります。純梨の方様は、潤様を守って下さい」


「はい……」


「 純梨の方様、お互いに力を合わせて子供達を守り、櫻井家を守もって行きましょうね」

「はい。翔菜の方様」

「純梨の方様、 泣いている場合じゃございませんよ。私、少し悪阻がきつくて……爽様が早く回復されるように看病の方を任せてよろしいですか?」


 純梨の方は、翔菜の方の言葉に。翔菜の方や、爽への申し訳なさ。叔父に対する怒りの涙。とは違う……表現し難い、別の涙が溢れて止まらなくなって。

「はい。 心を込めて……爽様を看病させて頂きます」


 そう答えたのだった。


 ──
 -夫婦の部屋-


 爽が、純梨の方の看病により回復後。


「懐妊? ま、真ですか? 翔菜の方!」

「はい…… ですからもう。一人で無茶をしないで。爽」


「申し訳ございませんでした」


「純梨の方にも 謝って下さいませ。爽。貴方は、翔禾姫、潤様。 生まれてくる子供を守る責任があるのですよ。お命は大切にして下くださいませ!」

 自分に抱きついて泣いている翔菜の方……


 愛しくて。


 献身的に看病してくれた純梨の方……

 愛しくて。


 九つになった翔禾姫の笑顔……


 愛しくて。


 大切な家族の為に……爽は 頑張らねばと誓うのだった……



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