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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第36章 待望の姫君誕生


葉月の三十日に純梨の方が、潤を出産した。

「自分で望んだ事じゃないの!」

翔菜の方は、 潤様が誕生して、ホッとし。喜びの感情が沸いたし。純梨の方に感謝もしている。その想いとは別の……悲しみ、羨望……一言では言い表せられない。様々な感情が沸くのも止められなかった。


 爽も、純梨の方に愛情を示している。


『純梨の方は、櫻井家においての、自分の役割や、将来子供が生まれた時の、子供の立場を深く理解しているし。何よりも、翔菜の方を立てる気持ちに。私は大切にしたいと思ったのです』


(確かに、純梨の方は私を立てて接して下さる……)

 改めて。

『潤には、櫻井家を支える為の教育を、致しとうございます』

 そう言った純梨の方。


 もしも……純梨の方が潤様の生母として……強き態度で来たなら……

潤様の誕生を素直に喜べなかったかもしれない……



 



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