Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第34章 翔菜姫と純梨姫1
翔菜姫は考え抜いた結果。母の妹の娘。
翔菜姫には従姉《いとこ》に当たる。 純梨姫にお願いする事に決めた。
翔菜姫は、櫻井家、和智翔ノ国の未来の為と言いながら、爽の側室には、 自ら選んだ女性を。出自の はっきりとした女性を。と『私』を 優先している事に。
「自ら決めた事ではないの……」
割り切れない自分自身に、情けなさを感じていた。
「誠に勝手なお願いだと分かっています。 純梨姫様なら……和智翔ノ国の未来の為に、お引き受け願いないでしょうか?」
純梨姫は、翔菜姫より一つ上の 十七歳。母の妹が、櫻井家の内政を担う松本家に嫁いだ後、生みし娘。
年に二度。 盆と正月に桜城に、松本家が、挨拶しに登城した際に 一緒に遊ぶ 程度の中ではあったが、心優しく気立ての良い娘の……
純梨姫ならば……