• テキストサイズ

Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第32章 愚かな親心1


 陽は、和智翔ノ国一。いや、日の本の国 一の幸せな男だと思っている。

 父が櫻井家の軍事面。主に、ご領主様と、殿様の護衛《有事.戦時には作戦を練る》の任に任ぜられたのを機に、陽は 翔希姫の護衛兼遊び相手に選ばれたのだから……



翔希姫が、二歳。陽が三歳の時であった。


 日本人形のように 愛らしかった 翔希姫。美しく成長した翔希姫……

(お慕いしていても……)

 いつかは、諦めねばならぬ想い…… そう思っていた。


 それが。


「陽。私と……夫婦になって下さいませんか?」

「はい」

 幸せ過ぎて涙溢れた陽。同じく涙されている翔
希姫をぎこちなく抱きしめた陽。


『受け入れてもらえた』

 と。翔希姫が小さな声で呟いたのだ。

 その瞬間、女性から婚姻を申込みをする事への勇気……を思うと。

(あぁ、己の方から伝えて差し上げたかった……)

 そう、思った陽であったのだ。



 
/ 188ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp