Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第30章 生涯を共にして下さいませんか?2
晴れて夫婦となり、一年間幸せに共に過ごして来たと思っていた。
「 いまだ、懐妊の兆しはなく……ですから……爽様、側室をお持ち下さいませ。そして……」
(なぜです?)
「翔菜姫、お待ち下さい。私達が夫婦になってまだ1年ですよ? これから懐妊されるやもしれぬのに……側室など、時期尚早ではございませんか!?」
しかし翔菜姫の決意は固く。
「個人の思いより、和智翔ノ国を。櫻井家の将来を優先させねばなりません」
爽は受け入れるしかなかった……