Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第89章 殿様から和也へ
「正直でよろしい! 潤には、勇妻の弟を付けるとするか。翔禾姫は瑠璃ノ島に行くと報告に来た際『和也様と智殿なら、潤兄上様を。和智翔ノ国を。民を。幸せにする為力を尽くしてくれます』と、申したのだがな……『私』を優先してばかり…… そう言っている側から……親バカを許してくれ。私は、翔禾姫と雅若の幸せを、心から願っているんだ。翔禾姫を心より思ってくれている和也に。お願いしたい。翔禾姫をこれからも、支えてやって欲しい。よろしくお願いします」
涙と共に、私に頭を下られた殿様……一国のご領主であられるのに……
「はい。 お誓い致します。この先も翔禾姫様を 支え守り抜くと」
「どうかな? 雅若。和也は翔禾姫を任せるに足る男かな?」
先ほどの涙どこいったのですか? どこか、面白そうに雅若様に尋ねられた殿様。
「はい。カズナリも ショウひめさまを まかせられます けど サトシも どうなるの でしょう?」
大真面目な雅若様……
「ふ、ふふ……アハハハハ!」
殿様……大爆笑されている。けど。
満足そうに笑っている雅若様。しかし。
「和也も、雅若のお眼鏡に叶ったようだぞ! 良かったな!」
殿様と雅若様は、満足でしょうが……
『も』って……智殿……も……って事ですよね……
けど、翔禾姫への想いは諦めませんから……