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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第81章 瑠璃ノ島


 お父上様に。

『船で、一日半掛かる和智翔ノ国の所有する島だ』

『 和智翔ノ国との関わりを全て絶つ事は、承知しかねる』

『互いに近況を知らせ合う事』

 他。いくつかの約束事を守る事を条件に、和智翔ノ国を離れる事を許して頂いた、私と雅若様。

『外喜の処分が済み次第。様子を見に来るから』

(もう、そろそろ来られるかしら……)

 そんな事を思いながら、雅若様と綺麗な海を見つめていた。

 島という言葉から、勝手にもっと。小さな島を想像していたけれど。とんでもない。

 島中がとても綺麗に整備されていて驚いたの。



『領地内にて、ここ数年、所有する島を開拓していたんだ』


 お父上様に対して、幼心にもっと和智翔ノ国に目を向けて下されば良いのに。と思った事もあった。時に領地を出てどこかに出掛けていたのは……

(その為だったのですね)


 ふと雅若様に目を向けると。9日程前に初めて会った時と同じ。今日も砂浜に敷物を敷いて座り刺し子をしている女性の近くに座り、綺麗な大きな瞳を輝かせて見つめ。時に女性の顔を見つめたりしてる。

 傍近くに控えてた女性が。

『 病気療養の為にこちらの島に来られたのでございます』


 そう教えてくれて。

 雅若様は、ご自分の中で状況を理解して、特に女性に話し掛けるでもなく、寄り添い交流を深めている感じだった。

 -ジャリジャリ-

 私も女性を真ん中に、雅若様とは反対の場所へ腰掛けて海を見つめていると。後ろから白い砂浜をジャリジャリ音をさせて近付いて来る足音が聞こえてきて。

 振り返ると。

「しょうか様! まさ様!」

「瑠璃《るり》ちゃま!」

 この島に住む、とても可愛らしい六歳の女の子の瑠璃ちゃまで。私と雅若様は、お父上様がお作りになったこの島に来た時に常宿にしている、平屋建ての大きな家に住み始めたのだけれど。

 島民の皆さんは皆、優しくとても良くしてくれて。瑠璃ちゃまのご家族はこの島の長をしているとの事で。 特にお世話になっているの。

 ちなみに……湖紗若様は、今まで自分と同年代の子供と接した事がない為か、少し時間が経てば話をしたり遊び始めるのだけれど……瑠璃ちゃまに対しては、 人見知りさんを発動している様子。






































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