Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系
第80章 ただいまお傍に参ります……
ここまでぶっちゃけた信介殿に、 良いのだろうか? と心配になるくらいで。
秋川の、 殿様への心酔ぶりというか、忠誠心の厚さに驚くけど。
「秋川への、殿様の信頼度が凄すぎません? ほんの数日で……」
「信介殿が、 全てを正直に ぶっちゃけすぎるほど、ぶっちゃけたからじゃないでしょうか」
和也.智(それにしても……)
二十代半ばぐらいだろうか? 想像するに。
雅若様と翔禾姫様に。
雅若と翔禾姫に。
一日半の船旅にて、 懇切丁寧に接したと思われる……
思わず……
『秋川、既婚者か? ……独身か?』
『信介殿、婚者ですか? ……独身ですか?』
訪ねてしまっていたんだ。
『私は、既婚者ですよ』
(和也.智)
心底胸をなでおろしてた……
こうして、永遠に、明後日など来ないのではないかと思う程、 長く長く感じた 二日間を超えて。
翔禾姫様と雅若様の元へ。
私、殿様、智殿、潤様。なずな。純梨の方様。翔希の方様。陽様は、潤雅翔丸《 うがと まる》に乗り込み大海原に飛び出したのである。
翔禾姫様と雅若様の元へ。
私、殿様、和也様、潤様。なずな殿。純梨の方様。翔希の方様。陽様は、潤雅翔丸《うがとまる》に乗り込み大海原に飛び出したのです。
ちなみに、和智翔ノ国。桜城の留守居役を。自ら。
殿様と、私の父の勇の父で。私の祖父の幸《こう》と。
和也様のお父上様の勇様が。
申し出たのであった。
申し出られたのです。
雅若様……
翔禾姫様……ただいまお傍に参ります……
雅若……
翔禾姫……ただいまお傍に参ります……