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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第68章 統治をしている者は誰ぞ


 お父上様は、部屋に入って行き。純梨の方様の前にしゃがまれ、抱きしめて。

「純梨よ。ありがとう。良く頑張ったな。後は私が……」

 純梨の方様に、労わりのお言葉を掛けられると。


「はい。殿様……暖かきお言葉ありがとうございます」

 純梨の方様は、お父上様を見つめ。瞳を潤ませ、深々と頭を下げると。私達の所へ。

 その様子を、見届けてから、お父上様は、上座に腰を下ろされたの。


 私は、純梨の方様を抱きしめて。

「純梨の方様。お疲れ様でした……私は、人に甘える事が苦手で……私や雅若様を本当の子供のように愛して下さったのに……時に、心を閉ざして失礼な態度を取ってごめんなさい。感謝しています。ありがとう」

「翔禾姫様……もったいないお言葉……」

 言葉にならない純梨の方様は、号泣されて。

「母上様……」

 潤兄上様が、瞳を潤ませながらの方様のお背中をさすって。和也様、智殿、なずなの瞳も潤んでいる。

 私も涙溢れて。



 しかし……


「何だ。この茶番は。理由もなくこんな事をして。分かっているのだろうな?」 


この期に及んでも、外喜は。尊大で不遜で。不愉快極まりなくて。

己の抱く野心に捕らわれ て。お父上様の態度に言葉が、いつもと違う事に気付く事も出来ない……

気付いても受け入れたくないのか……



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