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Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石Ⅵ 気象系

第67章 対峙


対峙

煙玉作戦の喧騒から、一転。怖い位の静寂の中、対峙している純梨の方様と外喜。

(純梨の方様、何をなさろうとしているの?)

今は、私の出る時ではない。見守る事しか出来なくて。 心配だけれど。



それでも、櫻井家の護衛達が 周りを固めてくれている事で、どこが安心感も漂っていて。智殿も、外喜から離れて私達の方へ。

私には、もう一つの気になる事が。

「なずな。 足を痛めたのね……可哀相に」

なずなの顔色は悪いし、潤兄上様が物凄く気に掛けている。

「私は、大丈夫でございます。翔禾姫様」

(なずな。 苦しい時に苦しいと言えない。損な性格よね)

大丈夫には、 見えない顔色でそう言われてもね。なずな。 説得力なんて無いのよ。

後にね、顔色の悪かったのは、足の痛みに加えて腹痛も起こしていたからだって聞いて。 憤慨する事になるんだけど……



「叔父上様、お茶とお饅頭を頂きながら腹を割って話し合いをしませんか?」


純梨の方様が口を開かれて。

「い、いや、私は……今はいらぬ。純梨の方は召し上がられよ」

顔色を変えて申し出を拒否する、外喜。

「叔父上様は、一緒にお茶をする為に、この会を催されたのではないのですか?」


「それは……」

歯切れの悪い外喜。


「叔父上様は、己の欲望の為に苦しんだり、悲しい運命を辿った人達の事がいる事など、 考えた事もないのでしょうね」

純梨の方様の問い掛けの意味に。


「何を訳の分からない事言ってるんだ!私が何をしたと言うんだ!?」


図星なのだろう外喜。

(本当に自分の事しか考えていない。可哀相な男……)








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