第1章 1章 崩壊そして邂逅
場所は変わり産屋敷邸…
柱合会議が行われていた。
「2月に入り毎年の様に、鬼の出現が増えている様に感じるのだが、皆変わりはないか?」
そう発したのは岩の様に大きな男・悲鳴嶼行冥である。
柱たちは皆で向かい合い悲鳴嶼の進行のもと話し合っていた。
「確かに、ウジ虫の様に湧くクソ鬼どもは最近多い様に感じるねェ」
「そうねぇー。それに、いつもの鬼と違って全体的に強い気がするわねー。困ったわ〜。」
「そうだな…地味鬼のくせにこの頃は派手に暴れてるな!」
「……。」
「お館様が仰るには、毎年2月になると鬼の出現頻度・強さが上がるらしい。ただ、原因は不明とのことだ。」
「まだ、階級の低い隊士では1人では厳しいかも知らないわね〜。」
「フン…。それは、隊士の力不足が原因だろう。弱い奴は死んで当たり前だ…。」
「正論だが、ただでさえ隊士が不足してんだ、これ以上減るのは派手に、ヤベェんじゃねーの」
「……。」
「隊士の死は防がなければならない。落ち着くまで、階級の低い隊士は2人1組で任務にあたるようにするか、階級の高い者と行動させた方がいいかもしれんな…。」
「それが妥当だなァ」
「では、それで決定でいいかしら〜?」
「「「意義なし。」」」
「冨岡はそれでいいか?」
「あぁ。(死にそうになっている隊士がいれば、助ければいい。)俺には関係ない」
「冨岡てめぇ!だんまり決め込んでやがると思ってりゃ、俺には関係ねぇだとォ!」
いつもの様に言葉の足りない義勇に実弥は声を上げる。
そんな実弥に何故怒られているのか分からない義勇は無表情ながら心の中で首をかしげた。
「てめェー。澄ました顔しやがってェ」
そんな義勇の態度に実弥はより一層怒る。
「あらあら。喧嘩はやめてちょうだい〜。」
そんな2人の間にカナエが苦笑いしながら止めに入った。
「おうおう。不死川も毎度ながら冨岡に派手にキレてんな!」
「不死川。声を荒げるな。ここは産屋敷邸だぞ。」
「チッ…。」
悲鳴嶼の声で実弥は怒りを抑え義勇を視界から消した。
「今日話し合うべき内容については、終了した。解散だ。」
悲鳴嶼の声に柱たちは各々帰路に着いた。
これが、柱合会議の流れと化していた。