第1章 1章 崩壊そして邂逅
義勇が千聡から香を貰い数日が経ったある夜ー
「よぉ!相変わらず地味だな冨岡!」
いつもの様に夜回りを一通り終えた義勇の前に宇髄が現れた。
「宇髄か……。」
義勇の無表情をものともせず宇髄は近寄っていく。
「最近の鬼の様子はどうだ?」
「いつもよりは…強い。」
「だよな!強さも違うが頻度も派手に増えてんな!」
「……。」
「今日の見回りは終わりか?」
「…あぁ。」
「そうか!俺も終わりだから帰って嫁たちに派手に癒やしてもらおうかね!」
「……。」
義勇からの返答もないにも関わらず宇髄は話し続ける。
「お前の屋敷はこっち側でいいな!俺の屋敷なんてあの湖の裏側だから遠回りしなけりゃなんねぇ。」
「…湖を遮れば早く帰れるのではないか?」
「湖を遮る!?派手な考えだが、あの霧の中を突き進む勇気はねぇな!原因はわからねぇが年中霧が立ち込めてて、ヤバそうだしな!」
「……そうか。」
義勇自身も宇髄と同じ状況になった時、やはり宇髄と同じ様に湖を避けて帰路に着くと考えて納得した。
「それより冨岡!お前派手に香でも焚いたのか?無臭のお前から何処となくいい匂いがするんだが…。」
「俺は、香は焚かない。」
「おいおい!じゃあお前意外にも花街に通ってんのか?」
宇髄はまさか冨岡が花街へと通っているのかと思い驚いた。
「花街も行かない。」
義勇は無表情で答える。
「………。」
「………。」
2人の間に沈黙が流れた。
「……貰った。」
「貰った?誰に?」
「知らん。」
「お前知らない奴から何でも貰うのかよ!?」
「屋敷に帰る途中、街中で姉妹に貰った。」
「女なら貰ったのか!?美人だったか??」
知らない人から貰った。という衝撃的な事実を聞き驚く宇髄に、更に女から貰ったと聞き宇髄は今日1番の衝撃を受けた。
「顔は…見ていない。」
「お前、人と話す時相手の顔を見ないのかよ!」
「顔は見た。…ただ思い出せない。」
「醜女だったのか?」
「いや……整った顔立ちだったとは思う。眠くてそれどころじゃなかった。」
「か〜〜っ!お前ってやつは、勿体ないことするな!」