第19章 アフター・ダンスパーティー
「あ、お家ご飯するなら栄養バランスちゃんと考えてご飯作って食べるんだよ!?僕がいないから簡単にーっつってご飯にふりかけだけとか、インスタント麺のみとか絶対駄目!きちんとしたものちゃんと食べてよ!?」
『う、ウス…』
「……なんで急に樺地になったの?」
なんで簡単に済ませようとした所まで見通してんだろうなあ、悟は。私は彼の手のひらの上か?とじっくりとこちらを見る悟からそっと視線を外そうとした時。
「……ちゃんとやるんだよ?おかえりなさーい、アナタ(はぁと)ってキスすんの」
『そこまではしないけど』
「やだ。やって。じゃないとグレるよ?玄関の外で駄々こねたって良いんだからね?」
最終手段・近所迷惑まで使おうとしてる……この人!
ぞわって来るような変な事言ってくるなぁ、と自分の身体を抱きマジで一度身震いした。アナタ、までは言わずともお帰り、悟くらいは言うけれどさ。
満足気に業務連絡を終えた悟は、ふふっ、と笑って任務へと行った。
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夕食を済ませて何時になるか分からないし、とお風呂も済ませた。歯磨きも。
だから部屋着でのんびりと過ごしてる。ベッドにうつ伏せになり、主にゲームなどをしながらひとり時間を楽しんでいた。
寮の一人部屋、静かなのが本来の姿。
いっつも悟と同棲してる状態が続いてるから(学長にもいつの間にかバレ、いつの間にか容認されていたっていう…)毎日賑やかなんだけれど。寂しい、なんて思っちゃうよねー…と画面の右上に視線を移せば夜の9時を回っていた。