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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第15章 縛りの為の呪物


……暑い、暑いって言う割に悟は私にべったりしてくるんだよなあ…マジで暑くて限界までくっついて離れていくとか謎の我慢比べに付き合わされているというか。

背後から髪にすり寄って、右耳近くでくすりと笑う声。

「指輪まで着けたら本当に実感出来るね」
『……うん』

手の甲に重ねた手が、するっ、と指と指を絡める。薬指の2つのリングが触れてカチ、という衝撃を僅かに指に感じる。

「正直、僕の奥さん可愛すぎて帰りたくないんですけど、そろそろ行こうか。
帰りは乗り換えばっかで疲れちゃうねー、あー面倒くさい!京都とか東京の方から僕らを迎えに来てくれないかなー?あっ、ドラえもん呼べば良いのかな?」
『……2112年まで生きていられたら呼びなよ』

いつもの悟ジョークにふふ、と笑った。その後に私は肩に擦り寄り始めた背後から被さる悟の頭をよしよしと撫でる。
行きは結構楽だったけれど京都立ち寄りだからなぁ。

「褒めて……僕の事、思いっきり褒めて甘やかして。奥さんにそうして貰わないとちょっと無理。いっぱいしゅきして……」

いつも甘やかしてる気がするんだけれど?と疑問に思いながら、埋める頭をそっと剥がし背後の悟へと振り向く。ちょっと期待した顔のグラサン男が私を身長差分見下ろしていた。
その悟の頬に両手を伸ばして触れる。この気候の中、室内は適温というか、ちょっと涼しめで開けっぱなしでやってきた悟によって外に流れ出す冷気。後から来た悟の頬はひんやりしてて気持ち良い。

『いつもお疲れ様。それから今回のデートのプランもとっても楽しかったよ。ありがと、旦那さん』
「まっじ超ウレピー!」

『…わっ、』

突然の浮遊感。凄まじい勢いで私の腋に手を突っ込むとそのままに持ち上げる悟の頬に触れた手は慌てて悟の頭上に乗せる。柔らかい髪がくしゃ、となった。

『ちょっといきなり……っ!』

嬉しそうに笑う悟は私を持ち上げたままにはしゃぐ。

「もっと旦那さんって言って!いや、この際それ系ぜーんぶ言って!あなた、でもダーリンでもパパでも何だって良いよー、あっパパはこれからの話だったねっ!あー!録音すれば良かった!」
『録音はしないで欲しいわぁ……』
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