第15章 縛りの為の呪物
「ククッ…すっごいイッてるじゃん。ただイッてるだけじゃなくて腰振っちゃってさぁ~…淫乱だね」
『あっ、ひぃんっ…!あっあっ…』
脚閉じようとしないでよ、と楽しげに笑いながら悟は続けていて私は何度も悟の舌でイカされ続けてしまった。
度重なる刺激に頭がもう、発情期の動物のメスそのものになってる。押し避ける手はもっと気持ち良い事をして欲しいと願っていて悟の頭を撫でていた。
「あそこ舐められてこんなになるなんて、もっと早くからすれば良かったなー…ははっ!ハルカ、よだれ垂れてるよ」
『……あっ、』
ぼうっとしながら拭って、悟は私を横抱きに抱えた。
この後にどうなるか、だなんて分かってる。優しい顔して瞳の奥の私と同じ繁殖期のケダモノみたいな悟にゾクゾクしながら早く挿れて欲しくて、悟の首に両腕を回した。
『さとるっ…したい、いっぱいしたい…っ』
「んー?ククッ…そう急かしなさんな」
少し余裕が戻ってきてる表情の悟。横抱きしたまま片手が私の頬を指先で撫でる。
それだけでも気持ち良いくらいにもっと触れられたくて、私は何度もただ名前を呼んだ。さとる、さとる…って。
「……オマエがそう急かすと余裕無くなるんだよ、こっちは」
『いいよ、余裕無くたって……わたし、そのままいっぱいさとるとえっちしたい…、』
今は優しさなんて要らないくらいに、激しくただ愛して欲しい。衝動のままに、激しく。優しさは終わり頃にゆっくりといつもの悟に戻ってくれれば良いから、今はその余裕を捨てて欲しい。
真顔からの眉間に皺を寄せる彼。短く笑って困った顔をしていて。
「困ったなぁ……余裕のある格好良い旦那さんのままで僕はえっちをしたいんだけど…」
互いに素肌のままで一歩一歩進んでいく彼。腰にたまに触れる先端が待ち遠しくて、私はもう一度愛おしい彼の名前を呼んだ。
余裕のある格好良い旦那さん……だなんて。
困った顔で言われたけれど私の目に映る悟はすでに息を乱していて、とっくに余裕がなさそうに見えていた。