第14章 鮮やかな日々よ
起き上がった悟はどんどん脱ぎ始める。脱がなきゃ脱がしてくるんだよなこの人はさー…と自分でも服を脱ぎ始めていった。
カーテンが開かれ、レースの引かれた窓辺。
午前の明かりに照らされた素肌。視線を下ろせば既に悟の下半身は興奮状態にあった。
最後に首に掛けられていたアイマスクをぽい、と投げて悟は私に覆いかぶさる。ギシッ、と軋むベッドのスプリングが開始の合図を鳴らしたみたいで、そのままに唇が重なり合った。
「ん、ハルカっ…愛してる…、」
舌が絡み時に唇を柔らかく食み、角度を変えて捕食されそうなくらいに深いキス。唾液が混ざり合って私の口内に落ちていき、時に口の端からつう、と伝っていった。
『んぅ……っん、悟、』
私の頭を抱え込みながら海よりも深いキスを繰り返す悟。溺れそうになる中でしがみつくように悟の背に腕を回した。口内で久しぶりの私の全てを確かめる様に舌が撫で回していく、それがまだ本番の繋がりを始めていないのにキスだけでゾクゾクと感じてしまっていた。
唇が離れた時にまるで銀糸みたいに数センチまでは繋がっていて、悟はンッ、と呻いて口元を隠してる。唇が離れてしまった、それが寂しくて。もっと触れたくて…愛しくて。
『悟、もっと愛して…?』
逢えなかった分、寂しかった分が爆発したかくらいに頭がどうにかなってしまいそうで早く抱かれて悟に愛されたかった。
彼はククッ、と短く笑って私の顔を覗き込んでいる。
「もちろん、これだけじゃ終わらせないけど…?僕もハルカも逢えなかった分、キスだけで埋まるワケがないだろ?」
『…ふふっ、そうだね』
にっ!と笑った後に悟は胸元に顔を埋め始めた。そんな彼の後頭部をさりさりと撫でていた。ちょっと久しぶりで私だってしたいと思っていたからどきどきしてる。
「オマエとえっちすんの久しぶりすぎて今、最高に興奮してる。加減出来そうにないかも…っ」
覆いかぶさる肌が擦れて、悟は片手で胸の先端を、もう片方の胸の先端に唇が触れる。温かい感覚とぬるりとした口内が思考を溶かすくらいに気持ちよくて。
久しぶりでも私の体をよく知った彼にかかればお手の物で、キスで感じていた世界とはまた違う方向の感じ方を引き出す悟。
『やっぁっ…!』