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【呪術廻戦】白銀の鎹【五条悟】

第8章 スキルアップ


『悟はどうして私を選んだの?きっと可愛い子も美人な人も寄ってきていただろうにさ。普通に生きてたまたま春日の一族で…父親の影響でちょっと不良じみてる女だよ?』

私の手を緩く掴んでいた手を離し私の視界から下がっていく。胸元ですりすりと甘えるようにしていた。
視線が合うことはない。そのツーブロックの部分をさっきまで頬を撫でていた手で撫でるとさりさりとしてて気持ち良い。
悟は撫でられながらそのままに話し始めた。素肌にかかる吐息が熱くまたくすぐったい。

「んー?それはこの五条悟の性格を知ってなお離れないのと、オマエを離したくないのと……うーん、そうだな。単純に言ってしまうとねぇ…オマエの"呪い"に掛かった!」

呪い…?
思わず撫でる手を止めた。

『はあ?呪い?』
「そう、愛という名の呪いだよ。歪んだ呪いだよねー、愛って。暖かくて心地良くて…愛し合うというのは呪い合うという事。そして度が過ぎれば憎しみにさえ変化する。
それこそ人類の呪いそのものだよ」

両手で胸を触れて揉みながらも悟は顔を上げた。

「オマエを好きじゃなかったら他の男に犯されそうになろうが助けないぜ?」

私のピンチに悟はいつも助けてくれていた。
それは呪いからもそうだけれど、呪いとは関係のない人的被害にも。歪んだ祖母の思想の元、命令されて私を犯そうとしていた龍太郎からも。

『悟には私何度も助けてもらっ………それって悟、婆ちゃんの家の時の…』

頭によぎるのは龍太郎の件。呪術界の上層部をどうこうしたいだとかの目的で私を育成する為だけなら、あんな犯されるような状態で悟を呼んだとしても無視したって構わなかったはずだ。だって、女系に生まれた龍太郎であるから、その時に孕まされたとしても私の胎内に新たな春日が増えて呪術界もハッピーだったろうに。
なのに私は助けられてしまった。それは……。

もしかして悟は…。ほとんど始めのあの頃から…?

「ハルカ…愛してるよ」

悟は少し照れ笑いをしながら顔を近付けてとても深く海の底にまで溺れてしまいそうなキスを繰り返した。
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