第5章 "好き"が止まらない!
「ちょっとぉ!何先食べてんのよっ!前もこういう事やってたわよね?レディーファーストって知ってんの!?」
「味噌汁がぬるくなってきてるし食材の鮮度が悪くなるだろ」
「はふ、はふむしゃあ」
「虎杖、お前はハムスターか!?」
賑やかなフライングに突っ込む釘崎。私はその釘崎の背に手を触れた。
『私達も食べよう、呪霊を殴っ…触ったり触られたりしたせいか私もお腹が減っててさ…、』
虚しくきゅう、と鳴った腹を押さえ、ふたりを怒る釘崎が座るとそれぞれがちらし寿司を食べだした。
まずはひとくち、わさび醤油を掛けられたマグロの赤身ゾーンに箸をいれる。
『……~~っ!なに…これ、うんまいです…。
んっ、……いくらゾーンヤバイでしょ、美味しすぎる…そりゃあ虎杖もハムスターになるよ』
「んーっ!超うっま!え、ちらし寿司ってこうも美味しかったっけ?えっ、私の知らないうちに革命来てた?」
専門店、ということもあり、ボリュームと質が良い。私も特盛にすれば良かったか?と食べていく。
悟も隣で食べながら、"いやぁ、ここを選んで良かったよ!"と皆が夢中になってるのを見て喜んでいる。
食べ始めて20分もしない内に皆、漆塗りの桶を空にしていた。