第38章 芽吹くもの、芽吹かぬもの
胸を揉んだ手が離れて腹部へ触れられて。指先でトン、と軽く叩いた後に目を見てにこりと笑っていた。その腹部は以前膨らんでた場所、子宮の上辺り。
私の頬に触れた手は、そのまま滑って親指が下唇へと触れ、感触を楽しむように数度押した。瞳を閉じた悟がゆっくりと顔を近付けて、触れた唇から指を退かし、互いの唇が重なる。
柔らかく、温かく…何度触れても病みつきになるくらいに、中毒的な悟とのキス。
頬に触れた手が髪をかきあげながら後頭部へと回されてちゅっ、ちゅっ、と何度も角度を変えてキスを繰り返す、キスの雨……。
『ふっ、あっ…』
「んっ、」
唇を互いに唇で食みながら、舌がまるで交尾をする蛇のように絡んで、キスだけで時間なんて考えずに夢中になってしまいそう。
唾液が混じり合ってくちゅ、という音が耳と伝って脳を麻痺させそうで。追い詰めるように悟が口内へと入って好き勝手にくすぐって……。
それだけじゃなくてもう片手が胸を弄って、その弄る手はすぐに止められた。
キスから開放されて呼吸を整える私の前で指先を官能的に舌を出して舐めて見せつける。
「まだ蒼空は現役バリバリの乳児だからね、あまりオマエの乳首を弄っちゃ牛さんみたいにお乳が出ちゃうね?」
妖艶に微笑んで「蒼空を預けてる間は僕が吸わなきゃ」と顔を下げちゅうちゅうと吸ってる彼。舌先でくすぐり、回し、ざらつく舌の腹で…とあらゆる方法でねぶってきて、張った胸が痛いのにそこだけ気持ち良くて……もっとして欲しい、と覆いかぶさるその頭と背に腕を回した。
吸うのを途中で止めてククッ、と笑う悟。
「ちょっと美味しいのは良いんだけど。あんまり飲むとお腹壊しちゃうのが良くないんだよな~……」
『ん…、悟、何回もお腹下してんもんね……』
「うーん、ミルキーとは違うけど僕は好きだよ?ハルカからの直飲みミルク!」
少し残念そうな顔をして胸に触れて先端を指でとん、とつつく。
「ここをいじめられるのが好きなのにいっぱい出来なくてごめんね?」
そう言いながら、先端を指先でこね回す動きをされれば感じるものがあるんですけど。
張ったは少し痛み、胸の先端の刺激でそこに集中するような快感。
『う…っ、ん……気にしないで?』
「ふふ…ごめんね、きもちかった?でも、おっぱいを刺激しないその代わりに……、」