第36章 私達だけの世界

｢早速だけど口でして？｣

悟がそのまま下着を掴み、布生地を伸ばしながらずる…、と下げると隠していたものがのびのびと自由になっている。
片足ずつ下着から脚を抜きポイ、と壁に当たって落ちたパンツ。いちいち豪快すぎる脱ぎ方だなあ、と飛んでいった方向から糸くずひとつ纏わない悟に視線を戻せば、片手で充血したペニスを握り数度扱けば先程よりも角度を鋭く天を向くペニス。
悟はその上向きのものを握り、こっちへと先端を向けた。

｢ほら、してよ。待ちきれない…っ！｣

背筋を伸ばし、唇を付ける。片手で悟が支えてた手に触れ、それを確認した彼は手を引っ込めた。ペニスに触れると熱い…！

『んっ……』

ゆっくりと先端から口に入れていき、丸い彼のモノをねぶる。何度も口内で舌で撫で、血管の走る陰茎を唇で食んだ。
ふぅふぅ、と腰を反らせてこちらに突き出してる悟。口に咥えたままに見上げた彼は目をやや細め、眉間に皺を寄せている。

｢あっ…、オマエの口の中、あったかくって気持ちいね～…｣

舌で、口内の裏板で、唇で。ずっと浮気もしないでこうやってする時まで我慢してたんだから一途な悟に嬉しくなった。だから気持ち良くなって貰いたいなって、顎に疲れを感じながらもひたすらにねぶりあげて。

｢んっ…、｣

漏らす吐息がやけに色っぽい。顔を上げて視線が合えば、苦しみではなく理性を留めようと耐えてる表情で私と視線が合った瞬間に口元に弧を描いていた。

｢……っどお？僕のちんこ、おいしい？｣

『んー…、』

じわ…、と先端がら染み出す塩辛い体液。先走る汁が出始めている。
精子のたっぷり乗せた精液よりかはこっちの方が味としては良い方かな……、と思いながらも小さく頷き、れろ、と舌を使って先端をねぶれば悟は｢あっ…！｣と声を漏らし腰をびくん、と跳ねさせた。

｢そ、っか…！
オマエ、上手だね…っ、ふっう…っ！そろそろイッちゃいそう、かもっ…！｣

口内で捕らえていた悟のモノ。これが入ってる限り喋ることが出来ないから私は口からペニスを一時的に抜き出した。

『なら、イッて…？悟の、私の口の中に出していいから』