第7章 俺の話をきいてほしい。
「お前って好きな人いんの?」
俺はある日、さりげなく、
冬海み聞いてみた。
「うん…いるよ…
でも相手は私にことなんて
どうも思ってないんだろうなぁ…。」
そのときに見せた冬海の顔は
世界一悲しい
顔していた。
そして直感でわかった。
冬海の好きな人っていうのは
俺ではないと。
両想いだとかうわさされて
俺自身もそう思っていた。
でも違った。
うぬぼれてたのは
俺だけだった。
「お前の好きな人って…?」
「このがっこにはいないよ?」
「へ。そーなんだ。別れたの?」
なに俺、
無神経なこと聞いてんだろ。
「ううん…。」
そうかじゃぁ、
まだ付き合ってはないということか。
「付き合ってる。」