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牧場物語生活へトリップ!?

第76章 明白な拒絶


昨日は、強い決意をした。したのだけど・・・やはり、目の当たりにすると怯む意気地のない私。ゲームの中の世界で、元カノを彷彿させる加耶。

自分が理玖に受け入れられなかったのに、私だけ幸せになんてさせないなんて事を言う。それは自身の今までの行動の結果がもたらせたものだろうに。

理玖には想い人がいると聞いた。優しい人だと言っていた。私はその事が本当に嬉しくて安堵した。だって、自分自身の半身と言ってもいい存在の恋人にこんな風に嫌がらせされたくなんてない。

「本当に、性格悪いところは相変わらずだなぁ・・・そんなので、誰にも相手されるなんて思える方が驚きだけど。僕だって、実の妹じゃなければ拒否したい存在だよ。」

大好きな兄から拒絶の言葉を言われた加耶は、既に涙目だ。そして、激しく私を睨み付ける。

「その女がお兄ちゃんにこんな事を言わせてるの?前はこんな事言わなかったじゃない。」
「身内がこんな性格じゃ、幾ら付き合っても悲しい思いをさせると思ったから一度は諦めようとしたんだよ。それでも、諦められなかったけれどな。しかし・・・なぁ?何で、そんなに性格ブスになったんだ?」

加耶も私も目を丸くした。だって、こんなセリフ・・・。

「あの理玖にさえ暴言吐かれたって言うのに・・・何も変わらないなんてなぁ。散々、キツイこと言われたんだろう?そりゃあ、一番身近で加耶の悪行見て来た存在に告白する事自体がある意味勇者だとは思うけど、どう転んでも受け入れられるなんてありえない。」
「酷い・・・。」
「酷い?」
「お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなのよ?だったら、実の妹の肩を持つべきじゃないの!!」

顔を真っ赤にして怒り心頭の加耶。

「嫌だよ。僕は攻撃的なところを直せと今まで言って来た。でも、それを受け入れないなら好きにすればいい。僕だけならまだしも、大切な存在を傷付けるなら、全力で僕の手で莉緖を守ると決めたんだ。」
「ど、どうして?私に優しいお兄ちゃんだったのに、その女に言わされているんでしょう?その女の方が私なんかより、ずっと性悪でせっ!!?」

蒼は、加耶の口を手で塞いだ。

「キャンキャン喧しいからこれ以上騒ぐな。いい加減ウザい。」

そのまま突き放すと、加耶はその場にヘタリ込んだ。大好きな兄からの拒絶に呆然としている。
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