第71章 春十三日 R18
きっと、アオイが大事なことだと時間を掛けてくれた事が功を奏しているのだろう。痛みは感じるけれど。
「ごめん・・・ゆっくりするから、呼吸は忘れないで。」
更に質量を感じる事に、呼吸もままならない。でも、アオイは私のペースに合わせてくれ、最大限に配慮してくれた。
「んっ、全部入った。あぁ、本当に・・・気持ち良すぎて、どうにかなりそう。ごめん、莉緖は痛いだろうに。」
「う、うん・・・痛い・・・。」
「ねぇ、莉緖。提案があるんだけど。」
この後、アオイはとんでもないことを提案した。
「毎日シテいい?」
「えっ?」
「そうすれば慣れると思うんだ。僕との行為が、痛みしか感じないのは嫌だから。」
私だってそれは嫌だ。でも、毎日って・・・。
「・・・莉緖のいいところは少し分かったから、動いていい?」
返事をする前に、状況が進んでいく。
「ゆっくり動くから。」
アオイが律動を始め、ゆっくりと私の中にアオイを擦り付けて来る。
「ア、アオイ・・・んっ。」
「少しは気持ちよく感じてくれればいいんだけど・・・。」
最大限にアオイに我慢をさせてしまった私に、アオイの汗が滴り落ちて来る。尋常ではない汗の量に、私は慄く。
「アオイ、大丈夫?」
「気が緩んだら・・・持って行かれる。それくらい、気持ちいい。でも、勿体なくてイキたくない。」
「でも、凄い汗だよ?」
「ごめん、嫌だったよね。」
「そんなことない。」
アオイの顔に流れる汗を拭う。
「それに・・・少しでも、僕の形を莉緖に覚えて欲しい。そうれすれば、少しは痛みを感じずにいられるかもしれないから。」
何処までも気遣ってくれるアオイに、私は涙が浮かぶ。
「どこか痛い?」
「ううん、アオイが優しいから嬉しくて。ねぇ、苦しいんでしょう?私は大丈夫だから・・・。」
「動いていい?」
やがて、アオイのサラサラの汗が滝の様に流れる中、アオイは精を吐いた。崩れかけた身体だったけれど、私に重みを与えない様に耐えている。そんなアオイに私は抱き着いた。
「莉緖、重いから。」
「ううん、平気。大丈夫だから。」
と、ここまではまだ穏便だった。
だって、これには続きがあったんだ。理由?
それは・・・私の為。そして、夜中まで行為が続いたのだけど、水を得た魚の様にアオイは嬉々として私を何度も果てさせた。