第51章 小旅行 前半
避暑地にあるコテージに来ています。借り受けたのは一番広いコテージ。収容人数20人。参加人数20人。二人一組の一部屋を宛がわれ、各自夕方まで休息。
夕食はBBQとのことで、女性のみで準備をすることになっている。代わりに明日の夕食は、男性が準備をしてくれる。
自然に溢れた山の麓で、綺麗な清流が流れている。鞄の中をゴソゴソとしていると、背後から理人に抱き付かれる。
「何してんの?」
「エプロン用意してるだけだよ。」
「あ、この前の新妻が使う様なフリフリのエプロン?」
あれは恥ずかし過ぎて、家専用だ。あんなものを持ってきたら、浮かれているにも程があると思う。かと言って、持って来た方がシンプルかと言えば、そうでもないのだけど。
「あぁ、そっちにしたんだ。それも可愛いよね。で、新しいワンピースもよく似合ってるよ。可愛い。ねぇ、ちょっとだけ食べていい?」
お腹減ったの?なんてことは言わない。何、ちょっとだけ食べるって。絶対、ちょっとで終わらないに決まってると思う。それに、ここは声が筒抜けにならない?
「ダメ。」
断固拒否。
「じゃあ、いっぱいなら食べていい?」
「ダメだからね。二時間くらいで、夕飯の準備しないといけないんだから。」
「分かった。」
良かった、分かってくれたらしい・・・?ん?分かってくれたんだよね?
「二時間以内ならいいってことだよね?大丈夫、莉亜が気持ちよくなるだけのことしかしないから。」
疑問を追求する間もなく、ベッドに横にされワンピースの裾をめくりあげては理人が入って来た。
「り、理人?何してっ!?」
「下着汚しちゃいけないから脱がすよ。」
手早く剝ぎ取られ、理人の愛撫が始まった。拒否なんて出来ず、甘さと快楽に力が抜けて行く。そして、理人は有言実行だった。
散々、弄られた後は、理人の腕の中で羽交い絞め。あちこちにたくさんキスされるし、撫でまわされるしで理人の独断場である。
「あぁ、準備の時、俺も付き合うから。」
「え、でも・・・。」
「幾ら分担だって言っても、火起こしくらいはやるよ。それに、たまにお花畑みたいな頭のヤツも乱入したりとかあるかもしれないから。それに、莉亜の傍に居たい。」
久しぶりに砂糖吐いた。あ~、これが執着。でも、嬉しいって思ってしまっている辺り、私も似たようなものだ。
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