第45章 農業生活 夏 十二日目 R指定
「気に入ってくれて良かった。あ、ソース付いてる。」
リヒトの舌先が、唇の端を舐めた。
「フフ、赤くなって可愛いなぁ。」
ご機嫌のリヒトに、もう何も言えない。
「後で、もっと愛し合おうね?」
そんなことを言われて恥ずかしいのに、頷いてしまう私も大概だ。
「ほ、程々でお願いします。」
「う~ん、それは出来そうにないかも。ごめんね?」
またしても、心の悲鳴が上げる。指先が絡められ、逃げられないように繋がれているかの様だ。
「たまには、莉亜の方から求めてくれてもいいのに。」
「ぜ、善処します。」
敷居が高いけど・・・。リヒトを誘うって、激しく敷居が高いのだけど。
「キスだけでも、僕は嬉しいよ?まぁ・・・莉亜に抱き潰されるって言うのも、興味はそそられるけどね。」
「む、無理だよ・・・そんなこと。わ、私からそんなことをだなんて・・・。」
「あぁ、じゃあ、僕からならOKってことだね。じゃあ、頑張るよ。た~くさん、トロトロに蕩けさせてあげるからね。」
そんなに頑張らなくてもいいです・・とは、とても言えない。もう、顔も頭も、蒸気が吹き出しそう。ここまで思われて嬉しいけど!!
でも、毎回、潰されてる気がする週末。それに、毎晩求められてる。新婚以上に新婚な気がする。いや、本当に新婚になったらどうなるんだろう?
「こんなに深く思いが募るのだから、結婚式が終わったら・・・覚悟してて?三日位足腰立たないくらい愛してあげるから。」
盛大な心の中の悲鳴が上がる。それはそれは、妖しい微笑みを浮かべては私を見詰めるリヒト。
そして、この日の夜も・・・。