第44章 農業生活 夏 十一日目 R指定
朝からリヒトに色々とまさぐられてから起床。HPが削られたまま、リヒトが作ってくれた朝食を食べて浮上・・・出来なかった。
思わず声を上げれば、リヒトの手が離れ代わりにギュッと抱き締められた。少し苦しい・・・。
「リヒト、少し腕の力・・・リヒト?」
「今日は週末だよね。」
突然の曜日確認?
「そうだけど、どうかしたの?」
「いっぱい莉亜を食べられる日だよね。だから・・・ちょっぴり反応しちゃったけど、今は我慢するよ。」
「反応?」
コテッと首を傾げると、リヒトに手を掴まれてリヒトの大事なところに誘導された。理由が分かって、頭から蒸気が吹き出す。
「ね?」
ね?って、綺麗な微笑みで言われたけれど、私の手の中には立派な・・・何で?何で、こんなことになってるの?
「週末だと思うとどうしても体が正直に反応してしまうんだよね・・・。期待、と言うか。出来るなら、今直ぐでも食べたいんだけど我慢するよ。」
だから・・・と、妖しい笑みを浮かべては暫し愛を育む時間。最後まではしなくても、私のHPは削られていく。
「んっ、ありがとう。莉亜を充電させてくれて。愛してるよ、僕の莉亜。」
ヘロヘロになりつつリヒトに見送られて、水田へと向かった。順調に穂が育っている。風に吹かれてそよぐ稲が爽やかで涼やかに見える。その後は養蜂箱。問題なし。
それから、きのこ小屋へとやってきた。まつたけがいっぱい。立派に育っている。立派に・・・。つい、さっきの手の中にあったリヒトの大事なものを思い出してしまった。
私の手のサイズはそう大きな方ではない。でも、そうでなくてもリヒトのは・・・。思い出して顔を覆う。恥ずかしい・・・。朝から何ってものを触らされたんだ。
「莉亜?どうかした?気分でも悪い?」
「えっ?あ、リヒト。な、何でもないよ。」
「でも、顔が赤いよ?熱中症じゃないの?」
心配してくれるのは嬉しい。でも、出来るならそっとしておいて欲しい。そして、私の右手には立派なまつたけが握り締められていた。そう、立派な・・・。
「まつたけ?随分、立派なサイズだね。」
「そ、そうなの!!リヒトのと同じくらいっ・・・あ、えっと・・・。」
「僕の何と同じくらいなのかな?」
笑顔で詰め寄ってくるリヒト。後退る私。そして、壁へと追い込まれて、逃げ道を塞がれた。