第4章 農業生活四日目
将来的に、その方が後々金銭的に波に乗るのは早い。品質=レベルは大事だった。そして、日にちが変わるギリギリまで働いていた気がする。あの時にスリップしなくて良かったと、切実に思うもの。
「そろそろ、夕食にしようか。さ、戻ろう。」
外に出ると、辺りは暗くなっていた。今日の夕食は何だろう?期待しててって言われてたけど。
そして、キッチンには煮込みハンバーグ。匂いも美味しい。サラダを作っている横で、リヒトはオニオンスープを完成させていた。私はと言うと・・・今度は、チコリを齧っていた。
これも甘い。そんな私を横目に見つつ、リヒトは小さく笑っている。それに気づき、ちょっと恥ずかしくなる。そこで思い出した私は、リヒトにもチコリの一欠けらを口元に差し出した。
目を丸くした後、私の指事甘噛みするリヒト。絶対、確信犯だと思う。だって、全然痛くなかったし。それに・・・。
「ごめんね、少し嚙んじゃった。」
これまた、全然申し訳無さそうじゃない。イケメンは何をしても許されるのだろか?そんな事はないと思いたい。
さて、料理がテーブルに並び、食べる事になった。
「あ・・・雨の匂い?」
リヒトが、外を見ている。
「明日は雨になりそうだね。さ、食べようか。」
一口入れたハンバーグは、神だと思った。ジューシーでソースも最高に美味しい。打ち震えている私を見て、また笑っているリヒト。
「あ、そうだ。莉亜って、洗剤持ってる?実は、僕の在庫が切れそうなんだ。売って貰えないかと思って。」
「いいですよ。何ケース入り用ですか?」
あれ・・・リヒトが固まった。ゲーム中?
「一つでいいよ。」
「じゃあ、明日は雨みたいだから、洗剤作りやりませんか?」
「洗剤まで自家製なんだ。うん、やってみたい。」
これで、明日の予定は決まった。因みに、私は洗剤に花の香料を入れている。ゲーム内だけど、いい香りになるみたいだし、価値も上がったから。
香料のおススメは、私なら定番の薔薇や百合。そして、梅も好き。ただ、リヒトに薔薇などは・・・。ミントとかハーブがいいかもしれない。まぁ、リヒトならバラでも似合いそうだけど。
これも現実なら手間かかるけど、機材に材料入れるだけだから簡単な作業。唯一、材料を選択するのが楽しみ?