第28章 農業生活二十六日目
「私も同じだよ。リヒトには幸せでいて欲しい。」
「今でも十分幸せだよ。」
ベッドで横になったまま抱き合い、お互いの体温に癒される。
このまま、私はリヒトの腕の中で眠ってしまった。
***リヒト side***
「リヒトは何処にも行っちゃダメだからね?絶対だよ!!」
「莉亜、起きてたの?」
「ほら、川の上も一緒に歩いて・・・。」
「川の上?」
「フフフ、桃の絨毯なんてあるんだね~。」
「も、桃の絨毯?」
「向日葵のハンバーグは、美味しいよね~。」
「向日葵のハンバーグ???」
「あ、あそこに鮭が歩いてる。」
「鮭?酒?歩く???」
「荷台は、蕪が牽いてるんだ~。」
「・・・蕪?」
「荷台は、蜂蜜の海になってるね~。泳ぐ?」
「・・・寝言?蜂蜜の海って・・・。」
「みんな見てるのに、こんなところで脱いじゃうの?」
「ん?」
「裸踊り・・・したら、リヒトはキスしてくれるの?」
「は、裸踊り?えっ?どんな交換条件?」
「リヒトの・・・体、美味しそう~。」
「なっ!?お、おいしっ!?」
「シロップ塗ったら、私も美味しくなる?」
「シロップ・・・。」
「リヒト・・・。」
いきなりしがみつかれ、首筋に吸い付いた莉亜。
されるがままの僕に、寝たままの莉亜の行動に成す術もなく・・・。
「ん、分かった~もっとね~。」
これは、ご褒美?
このまま、僕を食べてくれないかなぁ・・・。僕の全部、いつでもあげるのに。
あ~、まだ、吸い付かれてる・・・。僕はいいんだけど・・・明日、莉亜はどう思うかな?
止めた方がいいのかな?いや、止めたくなんてないなぁ~。このまま、いっぱい莉亜のものだっていう印は嬉しいし?
うん、甘んじて好きにして貰おう。
ただ・・・僕の理性が保てるかだけが、不安だけど。
襲っちゃおうかな・・・僕も、寝たふりして好きに襲っちゃう?
莉亜・・・そろそろヤバいんだけど。
今夜も、寝られそうにないなぁ・・・。嬉しいから許すけど。