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牧場物語生活へトリップ!?

第24章 農業生活二十四日目 前編


二人で朝食の為に、テラスへと行く。少しずつ、辺りの空気が夏になりつつある。因みに、この家にはエアコン完備だった。ゲームにはなかったよね?有難いから問題なし。

「リヒト、今日のポーチドエッグ、凄く美味しい。トロトロだし。」

「ありがとう。」

そう言って、ニッコリ笑顔だ。

「そうだ、野菜をもう少し出荷して欲しいそうだよ。ジドさんが、レントから伝達を頼まれたみたい。量はそう多くなくていいそうだけど、種類が欲しいんだって。」

「えっ?どうしたんだろう。」

次の言葉に、私は驚いた。

「他の農園が、自然災害で出荷量が少ないそうなんだ。」

「えっ?自然災害って・・・。」

現実で考えれば、あってもおかしくはない現象だと思う。でも、自然災害って具体的にどんなものが原因だろう?そのことを考えたら、ウチの畑はレベルが特化しているからこそ免れたのだろうか?

「発育が悪いんだって。通常より、数日多くの日数が掛かる様だよ。最初は数日でも、それが重なれば結構な日数になっていくだろうからね。」

「そうなんだ・・・。」

じゃあ、パルマのところの家業も大変だってこと?

「ここは凄いね。ジドさんから話しを聞くまで、僕も全然知らなかったよ。莉亜のお陰だね。」

「宿屋は、ウチは卸してないものね・・・。個人的に付き合いはあっても。そっか・・・。」

何か、農業のシビアさを今更ながら、考えさせられた出来事だ。でも、思い返せばゲームの初めはそうだった。種や苗のレベルを上げて、肥料のレベルも上げての集大成が今だから。

それに、以前に植えた甜菜も、そろそろ収穫が出来るまで育っているくらいだ。あの最高値の肥料は、買っていた時は本当に高価だった。だから、少量しか買えなかった。

「お~い。莉亜、リヒトさん~っ!!」

珍しく訪ねて来たのは、クベルだった。この村専属の配達人だけど、荷馬車には荷が少ない。

「レントから、話は聞いてるかな?」

「今、聞いたばかりです。今、各農家を回っているんですか?」

私の問いに、クベルは苦笑いする。

「荷になるほど、物がないんだよ。俺も畑を見せて貰ったんだけど、どこも作物のサイズが小さい。発育が悪いんだ。でも・・・ここは変わらないなぁ。」

ウチの畑を眩しそうな眼差しで見ているクベル。

現実なら、そういう災害はあって不思議ではない現象だ。
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