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瑠璃色の瞳のその先に

第1章 始まり


ヒルゼン様の優しさが背中越しに伝わってくる……心配ばかりかけてゴメンなさい……もっと私に力があれば……ヒルゼン様じゃ無くて私が死神を呼び寄せなきゃダメだったのに……今からでも私の魂を持ってってよ……ぅう……涙が止まらないッ!!

『忍は涙を見せるべからず』

忍の心得もない私がなんで忍でいるの……私はパパが死んでから、少しも変わってない……何が暗部……何が暗部ロ班隊長……大切な人も守れないのにッ!!


「相変わらず、甘いですね先生!だから忍の癖に闘いの最中に涙を流す未熟者が出来る!

 それに、この里には…私の部下を含め砂隠れの忍どもも攻め込んで来ている !あなた方、木ノ葉の忍は女子供一人残らず全滅ですよ… …木ノ葉崩しここに成る!」

「分かっておらぬのォ…大蛇丸よ この里の忍を甘く見るな…木ノ葉の忍は皆里を守るため…命懸けで戦う! この世の本当の力とは忍術を極めた先などにありはしない 、かつてお前にも教えたはずじゃ… …大切な者を守る時…真の忍の力は表れるのだと…そして、この娘をミズキを愚弄すること、皆より奪う事は決して許さん!!」


ヒルゼン様はもう大蛇丸を封印するだけと力は残ってなかった……魂の封印を諦め、大蛇丸の全ての術を奪う為、彼の両腕を封印された……大蛇丸は感覚の無くなった両手を垂れ下げ、激昂しながら死神より距離を取る様にヒルゼン様から離れた。


「木ノ葉崩し…ここに敗れたり… 愚かなる…大蛇丸よ…共に逝けぬのは残念じゃが…我が弟子よ…いずれあの世で会おう

 木ノ葉舞うところに…火は燃ゆる…

 火の影は里を照らし…

 また…木ノ葉は芽吹く   」





「ッ!!ヒルゼン……様ッ!!」


ヒルゼン様は里を想いをかつての弟子である大蛇丸を想い、ゆっくりと穏やかに息を引き取った……私はヒルゼン様を傷つけぬ様に刀を抜き、倒れるヒルゼンを抱き止めた。


「くぅ……ジジィめ、最期までじゃまして……お前たち、一度立て直すわよ!!」


「「「「ハイ!!!」」」」


「その子も連れて来て!!今なら総出でかかればいけるわ!!」


私は大蛇丸が四人衆に連れ出されるのを止める訳でもなく遠くを見つめ、力無くヒルゼン様を抱き抱え膝を着き、音の残忍達が大蛇丸の退路を守る様に立ちはだかる中、囲まれ、大蛇丸の一声で一斉に私に襲い掛かって来た……。
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