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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第15章 クリスマスイブ


12月24日

終業時間から1時間後。


師走もさらに後半に入り、社内の忙しなさもわりとピークの今日この頃。

だけど今日は、すでにいつもよりフロアに残っている人数は少ない。


さおりに関しては、ほぼ定時に上がっていった。

久しぶりのデートらしい。

今まで大変だったから、楽しいデートになればいいなって思ってる。



そして私も。


少し前に黒尾さんに、クリスマスどうする?って聞かれて

そっか!ってなった。

というのも今までがそこまで何か特別なことをやったりするわけでもなかったから。


クリスマスプレゼントは準備してるよ?

だけど、クリスマスの街中は人で溢れているから

家でご飯を食べるものだと思っていた。


だからそれを伝えると、実はレストランを予約してくれているらしく

でも家でゆっくりしたいならそうしようって言われて。


そんなのレストランで食事したいに決まってるじゃないですか!って食い気味に言ったら笑われた。


そして、黒尾さんに「ワンピースとか着てきてくんない?」って。

そんなこと言われたら、着てくるしかないじゃないですか。

お気に入りだけどなかなか出番がなかったワンピース。


会社に来ていくには少し悩んじゃったけど

だけど毎年のこの日を思い出すと、悪目立ちすることはないなと踏んで。

結果、予想通り。みんないつもと違う雰囲気の服装で

別に私がこんなワンピースを着ていても、誰も何も思わないだろうと安心した。


日中、偶然黒尾さんと自販機の前で会った時

「ワンピース、似合ってる」

って耳元で言われた時はさすがに顔が真っ赤になった。
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