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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第11章 12月(はじめての)


「じゃあ明日また会社で」



「うん。また明日。お疲れ~」



「お疲れ~」





駅が違うから、お店で解散。


さおりと別れてスマホを確認すると

黒尾さんから【帰ったよ】って連絡が入っていて、一生懸命表情管理。


今週も一週間疲れたけど、お酒も入って気分もいい。

通話ボタンをタップする。





コール音が続く。


もう寝ちゃったかな~。





『もしもし?お疲れ』



「あ、黒尾さん!お疲れ様です!」



『ん~?なんかご機嫌?』



「今までさおりとご飯食べてて」



『そうだったんだ。いいなァ。

俺も仕事じゃなくて佐藤と飯食いたい。何食べたの?』



「お肉です!」



『美味かった?』



「すっごく!今度一緒に行きませんか?」



『ウン。絶対行く。連れてって?』



「りょーかいです!」




12月の風は冷たくて思わず肩をすくめてしまうけど

たったこれだけで心がぽかぽかと温かくなる。





『あ、今日は何時に会社出た?』



「んー。21時くらい、だったかな?

………っすみません」





駅まで向かう通りは大勢の人で賑わっていて

肩がぶつかってしまった人に謝った。





『ん?』



「あ、いえ。ちょっとぶつかっちゃって」



『気を付けろよ?』



「はーい………」





今度はすれ違った仲の良さそうなカップルを思わず目で追ってしまう。

………いいなぁ。
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