第9章 海(帰り道と翌日)
翌日、日曜日。
20代の頃はもっと寝れてたけどな~なんて思いながら、薄目で現在時刻を確認する。
そして、昨日は本当にいろいろあったな~なんて
ベッドに横になったまま思い出す。
昨日のデートでは、そもそもまだ告白するつもりはなかった。
まぁ本当に。休日のデートで少しでも俺のこと意識してくれたらいいのにな~って感じ。
だけど想定外の出来事が起こって、予定していたデートとは違う感じになったけど。
なんだかんだ、遠慮しながらも佐藤が俺を頼ってくれて嬉しかった。
そして。
大人になって3年間片想い、
いや、改めて考えるとだいぶ重いし気持ち悪りぃな。
だけど、それだけ好意を寄せていたわけで。
ウン。
昨日のことを思い出して、思わず口元が緩む。
はぁーーーーーーーー。
やっべ。
言葉にするにはもったいないような幸福感で満たされる。
ピコン
メッセージの受信音でスマホを手に取ると、履歴にまた
思わず口元が緩む。
【おはようございます。
昨日早々に寝てしまいました。すみません。】
【おはよう。今日は何するの?】
今までは、業務連絡か必要最低限の連絡だけ。
だけど、いいよな?
って思ったけど
送った後に、いきなり束縛だとか重いとか思われたらどうしようって。
どうしようか?
取り消すか?
いや、取り消した方が微妙じゃね?
そもそも今日何するかなんて、そんなに重くもないんじゃないか?
………彼女がいない期間が長すぎて
"彼女"への接し方がわからなくなっている自分に気づく。