第79章 おまけ
昼間の会社のお偉いさんやらに参加してもらった披露宴も無事に終わり
夜は親しい間柄だけを招いた二次会を。
入り口で奈々と一緒にゲストを迎える。
こういう時だからこそ
高校や大学の友人にも参加してもらって。
友人の結婚式や二次会に参加した時もそうだったけど
ちょっとした同窓会で、すでに楽しい。
だけど
「………え?」
「よっ。
この度はご結婚おめでとうございます」
いや、高校ん時は散々一緒に合宿したし
その後もみんなで集まって飲んだりした。
だけど
「えーっと、ありがとうございます?」
さすがに、なんで
声をかけてない木葉が?
とは聞けない。
「あーーーー!アキくん!
来てくれてありがとう!」
俺の奥で、今まで友達と楽しそうに
話したり写真を撮ったりしていた奈々が
「は?」
「あ、黒尾さん!紹介します!アキくんです!」
「どーもぉ。"アキくん" でーす」
ひらひらと手を振りながら
俺の知らない、
いや、よく知っている名前で
自己紹介をする木葉。
……………。
「はぁーーーーー?!?!」
木葉の軽すぎる挨拶と、俺の反応に
交互に俺たちの顔を見る奈々
「黒尾さん?どうしたんですか?」
……………え、ちょっと待って?
こいつの名前なんだっけ?
いや、木葉は木葉だろ?!
名前とか知らねーし!
…………てか待って待って?
え、じゃあなに。
俺今までこいつにヤキモチ妬いてたってこと?
は?まじで?
え、ちょっとまじで意味わかんないんですけど?!
「あ、いや。なんでも」
「俺たち、知り合い(笑)」
なぜか木葉が答える。
お前マジで何なんだよ?!